『二笑亭綺譚 』発売のお知らせ

式場隆三郎の代表作『二笑亭綺譚』(1937年発表)を2020年2月に刊行しました。
隆三郎が終生願っていた木村荘八の挿絵を初めて用いた新装版で、建築史家五十嵐太郎さんの書き下ろしも掲載しています。
式場隆三郎『二笑亭綺譚』
中西出版株式会社、2020年2月24日
定価3,000円(税込3,300円)
当院の外来受付でも販売しています。








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歴代『二笑亭綺譚』
『二笑亭綺譚』が初めて単行本化されたのは1939年ですが、その後度々復刊され、1冊の本の形になったのは今回で7回目です。それぞれ異なる出版社から、毎回異なる装幀で刊行され、一度に複数の種類が作られることもありました。これらは、それぞれに固有の味をもち、多彩な読書体験に誘ってくれます。
1939年2月, 昭森社

隆三郎によると、特製版、A版、B版、
C版(学生版)の
4種が作られた。写真はB版。
1956年9月,三笠書房

新しい読者のために、手軽な
ものを
目指して作られた新書版。
1958年10月,芋小屋山房

『二笑亭綺譚/豆本百趣第二冊』(限定150部)。
二笑亭主人が足袋仕立てを生業としていた
ことに因んだ装幀。
1965年6月,今野書房

『決定版二笑亭綺譚』。木村荘八の画風を
継ぐ三井永一が挿画を担当。
特製総布装釘本と超特製総皮装釘本が作られた
(写真は前者)。
隆三郎最晩年の作品。
1989年12月,求龍堂

『二笑亭綺譚 五〇年目の再訪記』。
式場隆成、藤森照信、赤瀬川原平の
書き下ろしや
新資料も合わせて収録。
1993年1月,筑摩書房

『定本 二笑亭綺譚』。
1989年版の増補改訂版。